日々のこと⑨
こんにちは、仏光社の藤本です。
みなさんは、神式の葬儀に参列したことはありますか。
仏式の葬儀に参列することは多いと思いますが、
神式の葬儀はないという方が多いのではないでしょうか。
神道による葬儀は「神葬祭」と呼ばれます。
葬儀の歴史は古く、古事記にもその描写が記されているそうです。
仏式の場合、阿弥陀如来さまに感謝の意を表すため、もしくは故人さまを極楽浄土へ
送るために執り行われますが、神式の場合、亡くなられた方の魂をその家にとどめ、
家の守護神となってもらうために執り行う儀式となります。
そして神葬祭は神社で執り行うことはありません。
なぜなら神道では、死は穢れ(けがれ)と考えられており、神社が穢れを嫌う場所であるからです。
ただ、穢れと言っても故人を指すものではありません。
近しい人の死によって、気力がなくなってしまった人々の状態を指すもので、
「気枯れ」とも書き、気が枯れている状態を言います。
仏式と神式では、葬儀の流れとしては多くが共通していますが、内容や作法は
大きく異なってきます。
まず、神式にはお経はなく、祝詞(のりと)を唱え故人の死を悼みます。
お線香や焼香もなく、代わりに玉串奉奠があります。
玉串とは、榊の枝に四手と言われる紙片をさげたもので、
焼香と同じように一人ずつ前に出て、祭壇に奉納します。
神様と人間を結びつける橋渡しをするものとも言われており、神様に敬意を表し
自分の心(魂)をのせて捧げてください。
このときに、皆さんを悩ませる作法がありますが、弊社では式の前に、
皆さまに丁寧にお教えいたしますのでご安心ください。
また、神葬祭に参列する場合、数珠は必要ありません。
服装も特別変わったものでなく、仏教の場合と同じ、喪服を着用します。
他にもまだまだありますが、それはまたの機会にお話しさせていただくとして
神葬祭は私も何度かお手伝いさせていただきましたが、なんとも厳かで美しい式です。
聞きなれない言葉がたくさんあって戸惑われるかもしれませんが、そんな時は
葬儀社のスタッフにお尋ねください。
神道は仏教が広まるずっと前から日本にある、日本固有の宗教です。
その考え方は、生物はもちろん、山や川などの自然や自然現象も含め、
存在あるものすべてに、八百万(やおよろず)の神が宿るというもので、私たちの暮らしに
しっかりと溶け込んでいます。(八百万とは数の限りなく多いという意味)
初詣、厄払い、七五三、地鎮祭などの行事もそうですが、家に神棚があるご家庭も
多くありますね。
仏壇と神棚が一緒にある光景もめずらしくありませんので、日本はおもしろい国だなと思います。
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